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BESPOKE JEWELRY オーダーメイドジュエリーについて
BESPOKE JEWELRY | PROOF OF GUILD

BESPOKE JEWELRY | ビスポークジュエリー と聞くと少し聞きなれないかもしれませんが、オーダーメイドジュエリーと聞けば、容易にイメージできる。なのになぜあえてそんな呼び方をするのかというと、こんな事があったから。まだ駆け出しの頃の話ですが、外国の方に自己紹介する場面があり、オーダーメイドのジュエリーショップを営んでいると伝えたが、全く伝わらない。なんて事があったのです。そうオーダーメイドは和製英語だったのです。それ以来オーダーメイドはカタカナで表記して、英語で表記する場合は、BESPOKEと表記するようになりました。なんとも恥ずかしい限りです。

ラディアントカットダイヤモンドリング
Radiant Cut Diamond | K18 YG

さて、ここからは改めてPROOF OF GUILDのオーダーメイドジュエリーの話しをしたいと思います。2002年から活動していますが、オリジナルのシリーズ以外は、基本的に型を使う事なく、1点ずつ手作りで原型を制作していきます。なぜかというと、展示サンプルと同じイメージのものだとしても、サイズを少し変えたりする事で、見え方が変わったり、シンプルなフォルムのものであっても全体で形を整えているアイテムが多いので、理想に近いアイテムに仕上げていくには1点ずつ作るに越した事ないからなのです。

最近オーダー頂いた指輪に、普段あまり使わない*シェイプのダイヤモンドを使ったので、ぜひ紹介させて頂けないかと相談したところ、快諾頂けましたので、イメージとなったサンプルの指輪も交えながらもう少し詳しく素材の事、オーダーの事なんかをお伝えできたらと思っています。[ オーダーメイドジュエリー ] なんて聞くと少し敷居が高く感じていた、なんて話をよく聞きます。この記事を読んで少しでも身近に感じて頂けたら嬉しいです。

エメラルドカット ダイヤモンドリング
EMERALD CUT DIAMOND | K18YG

まずは今回作らせて頂いた指輪のモチーフとなったアイテムの紹介です。石はエメラルドカットというクラシックなイメージのダイヤモンドを使っています。欧州の建築物につかわれる柱の装飾のような雰囲気をモチーフに、リング部分をデザインしました。ちなみに、サンプルに使ったダイヤモンド以外にも、様々な*シェイプのものがあります。ラウンド、プリンセス、アッシャー、クッション、マーキス、ラディアント、オーバル、ペアー、ハートなど。ほぼ全ての*シェイプで作らせて頂いた事がありますが、どの形も、出来上がりの雰囲気は異なるものの、相性は良かったです。

*シェイプとは、ダイヤモンドを上から眺めたときの形 ( 輪郭 ) を指します。ラウンド以外のものは総称で「ファンシーシェイプ」とも呼ばれます。 

補足 : ちなみにダイヤモンドの説明によく登場する「カット」という概念は、ダイヤモンドの評価基準で有名な「4C」のクラリティ、カラー、カラットと並ぶ、基準の一つで、ダイヤモンドのシェイプ ( 輪郭 ) を指すのではなく、そのバランス、対称性、そしてカットと研磨の完成度を指しています。

ラディアントカットダイヤモンドリング
Radiant Cut Diamond Ring | K18YG

今回のオーダーはモチーフになった指輪を気に入って頂いた事がきっかけで、作らせて頂く事になりました。まず最初に希望を頂いたのが、エメラルドカットか、ラディアントカットのダイヤモンドを使いたいという事。この*シェイプは規格で全ての比率が決まっているわけではなく、個々の原石の性質によって異なるので、これいいね!って直感的に好みのものと出会うのって意外と難しかったりするんです。色味や艶感、カットや形のバランス、大きさなど、少し時間はかかりましたが、今回はラディアントカットの好みのルースに出会う事ができました。

ちなみに、同じ*シェイプでも形やバランスがバラバラになるのには、いくつか理由があるんです。何億、何十億年も前に、偶然がいくつも重なって結晶化された天然のものなので、透明度のあるダイヤモンドの結晶はとても希少なもの。内包物やクラックなどを含むのは当然の事ですが、ダイヤモンドの場合はカットした後の輝きに影響が出そうな部分は研磨する段階で取り除いてしまう事が多いのです。そんな条件のもと、いかに無駄なく綺麗な形を取り出せるのか、どのシェイプにするのが一番歩留まりがよいのかという事を十分に検討した上で形が決まっていくから、規格通りの寸法にはなりようがないのです。

Radiant cut Diamond Ring | K18 YG

今回モチーフにしたサンプルと今回大きく異なるのが、ダイヤモンドのシェイプと大きさ。サンプルのエメラルドカットのダイヤモンドが留まった指輪は0.4ctほどで、オーダー頂いたラディアントカットは0.8ctほどある。サンプルと同じボリューム感で指輪を作ってしまうとどうしても華奢なイメージになってしまうからもちろん調整をする必要がある。またゴツイ感じにならない程度にボリューム感を増やしてほしいという希望も頂いている。石が大きくなれば、もちろん厚みが増えるから、指輪の使いやすさを考えると、なるべく高さをつけないよう指につくギリギリの位置まで石を下げていきたい。などいろんな事を考えながら原型を彫っていきます。

ラディアントカットダイヤモンドリング
Radiant Cut Diamond Ring | K18YG

仕上げはサンプルと同じ [ ヘアライン ]というマットな雰囲気の仕上げを気に入って頂き、採用しました。。使っていくにつれて、衣服などで磨かれながらすこしずつ艶が出てくるのが特徴です。経年変化を楽しんでもらえる仕上げになっています。メンテナンスの時に仕上げを変えたりする事が出来るのもオーダーの醍醐味かもしれません。

ラディアントカット ダイヤモンドリング
Radiant Cut Diamond Ring | K18YG
ラディアントカットダイヤモンドリング
Radiant Cut Diamond Ring | K18YG
ラディアントカットダイヤモンドリング
Radiant Cut Diamond Ring | K18YG

オーダーメイドは、イメージに合ったジュエリーを作る事が出来るのが一番の利点だと思います。素材の事、制作に関しての事など知らないのが当たり前。気になる事があったら、気兼ねなく相談できる場になれていたら嬉しいです。

こちらのページでもいろいろサンプルが見て頂けます。
ご興味ありましたらぜひご覧ください。
http://www.guild-wedding.com/

PROOF OF GUILD/竹内 稔

レシピとルーツ