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フォークをベースにした形が出来上がり、早速試食を重ねながら、フォークの枝部分の長さをなどを調整、検証を繰り返す。ちょっとした曲がり具合や長さで使い勝手が違ってくるのは何度つくっても面白い。いい塩梅の長さも見つける事が出来、スプーンをベースにした形の時に、少しパスタを巻きにくかった点はバッチリ解消出来た。が、今度はフォークをベースにした分、カーブが緩やかになった為すくう部分の凹みが減りソースが溜まりずらい……。まじかっ!といった結果に。でも今回の問題を解消すればいける!そう感じたからよしとします。早速原型完成を目指して取り組みます。

オリジナルカトラリーの試作写真
試作2のPRIMO/プリモ
オリジナルカトラリーの試作写真
試作1のPRIMO/プリモ

形のおさらいをしながら原型となる形を作っていこうと思う。作り方は前回と同じ作り方で進める。ベースはフォークを維持しつつ、フォーク部分のすくう(つぼ)部分を凹まして、ソースが少したまる仕様に。枝の長さや間隔は試作の形を維持。柄の部分に装飾を入れるかどうか、ものすごく迷ったが、柄尻部分を丸くした形が一番しっくりきたので採用。いろんな事を考えながら製作を進める。細かいディテイルは実物を削りながら調整して原型完成を目指します。

PRIMO/プリモの部位名称
図1_部位名称

製作過程を説明する時に、カトラリーの部位の名称をなんて説明すればよいのかわからず、いろいろ調べたらやっぱり各部位に名前があった。スプーンやフォークの部位名称を組み込みながら、図1にまとめてみました。

今回、「PRIMO/プリモ」って知らない単語が出てきたと思いますが、今回のカトラリーの名前なのです。なんでそう呼ぶ事になったのか。以前の記事で少しふれましたが、改めて書きたいと思う。

まずは、イタリア料理のコースの構成。

アンティパスト|前菜
プリモピアット | パスタリゾット ピッツァ
セコンドピアット | 肉や魚を使ったメイン料理
カフェ・ドルチェ | エスプレットやデザート

使われているカトラーはディナースプーンにディナーフォーク、ディナーナイフにスープスプーン、さらにコーヒースプーンやティースプーン。魚料理であればフィッシュスプーンにフィッシュナイフを使うかも。よく考えるとコースの構成にもある[Primo Piatto]の代表格とも言えるパスタ料理専用のカトラリーがないのです。もちろん代用すればなんら問題ないのだが…なぜ。今回のプロジェクトはそんな疑問から出発した。

原型が完成して名前を考えようと思った時これをパスタスプーンと呼ぶのか?パスタフォークと呼ぶのか?どんな表現がよいのかすら悩ましい。

そこでまずこんな事を考えた。そもそもプリモピアット用のカトラリーがない事に疑問を持ったのがきっかけでもある訳だから新しいカテゴリーとして捉えたらいいのではないか。

そんなおこがましいとも思える考えがなんだかしっくりきた。
フォーク、スプーン、プリモ、ナイフ、いつかそんな風に呼ばれる日がきたらいいな。そんな願いを込めて「PRIMO/プリモ」と名付ける事に決まったのでした 。

さぁいよいよです。できあがった原型を眺めながら製作してもらいたい工場の方に相談しようと気合をいれる。お願いしたい会社はすでに決めている。燕三条でカトラリーの製作をしている老舗の工場。仕事やプライベートでお世話になっている先輩に教えてもらった工場なのだが僕は全く面識がない、作られているものや技術を拝見して、ぜひお願いしたいと思っていた。製作をしてもらえるかわからないが。駄目元でまずは問い合わせしてみようと思う。………つづく。

PROOF OF GUILD/竹内 稔

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