長野県に拠点をかまえる、吹きガラス工房 [ STUDIO PREPA|スタジオプレパ ]さんとのものづくり。[ vol.2 ] 瓶を眺めながらあれこれイメージを膨らませる。あまりにも長時間眺め続けていたからなのか、ガラスの中に混在する無数の気泡が今にも飛び出してくるんじゃないかと思えるほどに動きを感じた。ソリッドな素材のはずなのに硬い雰囲気を感じないのはそういうことか!と納得。なるほどなぁと思いながら、こんなことを考えた。だったら硬い金属を柔らかいロープのように軽やかに曲げみることは出来ないものかと。
これを作るぞ!ってイメージしすぎるときっと硬さが出てしまう。あれこれ考えるのはやめて、瓶を眺めながら曲げたいように曲げていく。そしたら一筆書きでスーーーと描いたような、落書きから飛び出してきた線ようなハンドルが出来上がった。いや〜いいじゃない。とついつい自画自賛してしまった。
ハンドルが出来上がり、瓶との取り付け部分を考える。この部分はあえて金属の硬さを感じるような雰囲気にもっていきたい。ハンドルとは別物の雰囲気にしたいから。だから瓶のくびれ部分はシンプルに真鍮を巻く。誰もが見慣れたパーツにすることで、より金属感が増すのは不思議なもんだ。取り付け部分のネジは、あえてありえない長さのネジを作って少し違和感を付け加えた。なぜってその方がバランスが取れるような気がしたから。
全て組み上がって眺めたら、奇妙なデキャンタのような、水差しのような、不思議なモノに仕上がった。個人的には大満足な出来になりました。花とかいけたらすごくいいような気がしています。
こういう実験的な取り組みは何度やっても面白い。次はどんな瓶が出来上がるのか作る前から楽しみだ。まずは出来上がったこの瓶もってPREPAのアトリエに行きたいと思う。平さん達に、なんじゃこりゃ、って言われなきゃいいけど..。
PROOF OF GUILD/竹内 稔
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