




説明
国際珈琲鑑定士、オールラウンドバリスタとして、様々な場で活躍されているNOUDOの岩崎泰三さん。「コーヒーのメジャースプーンをつくらない?」と、声をかけてもらい、共同で開発を進める事になったアイテム〈COFFEE MEASURING SPOON/コーヒーメジャースプーン〉がやっと完成した。

「やっと完成した」というのも、開発に着手してから1年以上かかってしまったからなのだが、それにはわけがあって、普段作っているものと製造方法が異なる事、さらにデザインした形状がなかなかチャレンジングなフォルムだったというのが主な理由だ。クリアしなきゃいけないハードルが想像以上に高かったが、砂型の鋳造を引き受けてくれた〈大森鋳造所〉の職人さんたちに根気よくお付き合い頂いたおかげで無事完成に辿りくつ事が出来た。感謝しかない。

前置きが長くなってしまいましたが、改めてメジャースプーンの説明を。今回の企画でのミッションは、珈琲豆の[浅煎り][深煎り]を一つのスプーンで10gずつ測れる事。もちろん豆の形や焙煎具合によってピッタリ計る事は難しいですが、私があれこれいろんな豆で試しながら導き出した空間でして、選んだ豆では、両方とも10g測れました。

上下の写真のように、スプーン内側の段差に[浅煎り]を少しこんもり入れると約10g入る仕様になっており、[深煎り]を上部一杯まで入れると約10g入るようになっています。あまり気にしていなかったけど、浅煎りと深煎りでこんなに違いがあるんだなぁと、型を彫っていてとても勉強になったのを思い出します。

このプロジェクトをきっかけに、昔のコーヒー道具をあれこれ調べましたが、コーヒーミルをはじめ、現代まで残っているものは、鋳物の道具がかなり多い。さらに鋳物の起源を辿ると紀元前4000年ごろまで遡る。鋳物になんか特別な魅力を感じるのは技術が進歩したとはいえ、現代の製法でも残るそういった手仕事の歴史を無意識に感じとってるんじゃないか!?なんて事をついつい考えてしまった。



天然の土を使い鋳型を作り、溶けた真鍮を流し込む。熟練の技術があってこそ今回のアイテムができたのだが、どの品も鋳肌のムラ(写真1)、窪みや孔状の巣(写真2,3)があり、どれも表情が異なる。仕上げの具合も少し無骨な雰囲気に仕上げてあるが、そういった表情も製作過程の痕跡として捉えたら、いい表情に見えてくるのは私だけだろうか。こういった手作業からしか生まれない表情というのはなんともいい感じだと思ってしまう。

スプーンの底を斜めに削って刻印を打った部分は、スプーンを自立させる時に少しだけ補助的な役割をしてくれる。この部分と掬う部分から柄の部分にかけて、紙やすりで削ってすっきり仕上げたのは、あくまで私の好みに拠るところが大きい。全て同じような仕上げよりは、少しだけ異なる表情を入れた方がメリハリがついて、良い感じになるのではないかと思ったから。結果作業が増えてより仕上げに時間がかかってしまったのだが、満足いく仕上がりになったと思う。
文/竹内 稔







Design | デザイン | PROOF OF GUILD |
Name | 名称 | COFFEE MEASURING SPOON |
Color | カラー | 真鍮生地 |
Material | 素材 | 真鍮 |
Dimensions | 寸法 | h150 w41 d36mm |
Weight | 重さ | 150g ※ハンドメイドによる個体差あり |
Country of Origin | 製造国 | 日本 |
Memo | 備考 | 送料全国一律660円 税込6,000円以上のお買物で送料無料 |
- Price | 価格
- ¥8,800 (税込)
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